深井屋

深井屋──2026年5月末で暖簾を畳む、川越最後の“手仕事うなぎ”

川越の蔵造り通りに佇む「深井屋」は、2026年5月末で幕を下ろすことが決まった40年続くうなぎ専門店。裂きから焼きまで一人で手がける店主と、その味に惚れ込んで伴侶となった女将が営む昼営業限定の名店だ。

【歴史】
店主は鶴瀬の老舗「山喜」で腕を磨き、1984年(昭和59年)に狭山で独立。1996年に築110年以上の町屋を活かした現在地へ移転した。68歳となった今、大病を機に昼営業に絞り、2026年5月末で店を閉じる決断を下したが「次も必ずうなぎ屋を」と語る。

【インテリア】
町屋造りが目印。店内は梁がむき出しの古民家風で、テーブル24席・カウンター4席の計28席がゆったり配される。木の温もりと障子越しの柔らかな光が、観光客をほっとさせる。

【メニューの魅力】
活鰻を毎朝仕入れ、裂き・串打ち・蒸し・焼きを店主が一人で担当。「三度付け」の秘伝だれは修業先から継ぎ足し続け、鰻の旨味が溶け込んで深みを増す。地元産コシヒカリと絡む軽やかな脂、骨まで柔らかい身が特徴で、肝焼きや骨せんべいをつまみに川越の地酒を楽しむ客も多い。

【店主の思い】
「機械では出せない味を守りたい」と語る店主。そのうなぎを初めて食べて感動した女性がやがて女将となり、夫婦二人三脚で暖簾を支えてきた。閉店を前に「最後まで笑顔で送り出したい」と語る女将の言葉に、常連も胸を熱くする。

◆おすすめメニュー
・うな重(松)6,000円
・白焼き定食(松)6,000円
・肝焼き 500円(毎日完売必至)

◆店舗情報
住所:〒350‑0065 埼玉県川越市仲町2‑8
アクセス:西武新宿線 本川越駅 徒歩約10分
営業時間:11:15〜14:15(売り切れ次第終了)
定休日:不定休(主に火・水)
予算目安:5,000〜6,000円

リンク:
公式サイト ▶︎(https://www.fukaiya.com/)
Google Maps ▶︎(https://share.google/E0TeZQHTEZNRvKHbt)
食べログ ▶︎ (https://tabelog.com/saitama/A1103/A110303/11003312/)
Instagram ▶︎(https://www.instagram.com/fukaiya28/)

閉店まで残りわずか。夫婦が守り続けた“手仕事の味”を、ぜひ記憶に刻んでほしい。

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